(2011年 12月29日更新)
竹田青嗣西研の主催する「現象学研究会」の活動を伝えるページです。研究会の報告とともに、メンバーの著作や活動を紹介していきます。少しずつ充実させていきますので、よろしくお願いします。
現象学研究会ホームページ開設記念対談
 竹田青嗣×西研
現象学研究会ができるまで

「現象学の刷新」をめざして 

現象学対談
「本質観取」とは何か(2006・10/22)
竹田青嗣×西研


関西現象学研究会活動報告  (西研 2006・1/3)


更新情報

2011年

 12月29日 現象学研究会活動報告(小井沼広嗣)を更新しました

12月25日 神山睦美『大審問官の政治学』(藝文社)『漱石の俳句・漢詩』のご紹介です。

12月25日 西研/山竹伸二、石川輝吉の講座のご案内です。

苫野一徳『どのような教育が「よい」教育か』(講談社メチエ)が刊行されました。

7月30日、西研と山竹伸二の講座「ケアの現象学U」が、横浜朝日カルチャーで開かれます。

神山睦美「小林秀雄の昭和」(思潮社 鮎川信夫賞受賞)のご紹介です。

5月15日「活動報告」を更新しました。

4月2日 「完全解読ヴィトゲンシュタイン:講座報告」(小井沼広嗣)をUPしました。

3月30日,西研がNHK教育テレビ、「100分de名著『ツァラトゥストラ/ニーチェ』に出演します(4回連続)。

3月20日山竹伸二「『認められたい』の正体〜承認不安の時代」が刊行されました。

2月6日 「ケアの現象学:講座報告」(小井沼広嗣・記)をUPしました。

1月23日 西研・山竹伸二の講座「ケアの現象学」(朝日カルチャー横浜)のご案内です。




お知らせ

(講座のご案内)
2012年1月28日 朝日カルチャーセンター横浜教室で、西研/山竹伸二の講座「ケアとは何か―看護・保育の原理とケアの倫理」が開講されます。
2012年1月16日 NHK文化センター町田教室で、石川輝吉の講座「自分と上手に付き合うための哲学入門」が開講されます。


竹田青嗣インタビュー「哲学が世界を変える」が「20*20」(慶応大学SFC学生さんのウェブサイト)に掲載されています。



「竹田青嗣ホームページ」に、加藤典洋さんの「僕の哲学? ノート」をUPしました。『現象学入門』(竹田青嗣 NHKブックス)を明快に、かつ楽しく読み解いています。(2008 6/20)


現象学研究会の本、続々刊行です

苫野一徳『どのような教育が「よい」教育か』


教育とは何か、そしてそれは、どのようにあれば「よい」といいうるか。
本書で私は、この問いにできるだけ広範かつ深い共通了解を得られるような、「答え」を提示したいと思う
実は現代教育学の世界では、この問いに絶対的な答えを見出すことは不可能である、ということが、半ば常識となっている。学問の世界だけでなく、今日おそらく多くの人たちが、絶対に正しいことなんてあり得ない、と考えていることだろう。そしてそれは、確かにその通りだというほかない。万人にとって絶対に「よい」「正しい」教育を、私たちは完全に決定してしまうことなどできない。(略)
しかし、子どもたちの教育にかかわるすべての人たちにとって、そして教育を考え構想するすべての人たちにとって、そもそも教育とは何か、そしてそれはどうあれば「よい」といいうるか、という問いは、常に切実な問いとして突きつけられているものである。そうである以上、私たちは何らかの方法でこの問いを考え、そして何らかの形でこれに「答え」を出す必要がある。
本書の目的は、この「答え」を明示することである。
苫野一徳「序章」より)



神山睦美『大審問官の政治学』



人間というのは、自分を表現したいという欲望からのがれることのできない存在だ。それを、特別な何かを目指し、よりよく生きようとする欲求といってみる。そういう存在であることを承認してもらいたいという欲望が、私たちを動かしているといってもいい。しかし、私には、いまこんな考えのほうがより強く心を占めている。
私たちが、特別な何かを目指してよりよく生きようとするのは、すべてが私たちのまわりを通り過ぎていって、最後は跡形なくなくなってしまうということを知っているからではないか。だからこそ、いまあるこの私が、何かを目指している者であることを確かめたいという思いがわいてくるのだ。そのとき、私のこの思いは私一人ではなく、私を超えたものによっても承認されることを願っているといえるのではないか。
(本書「はじめに」より)


神山睦美『漱石の俳句・漢詩』



文豪として近代文学史上に名をなした漱石は、その内面に寂しさのかたまりといったものを終生抱え続けていた人間であった。彼は、その根源的な寂しさを、子規から学んだ俳句や伝統的な漢詩の中にうたい続けた。……本書はそうした漱石の私的感性のありように向かい合うことによって、彼が書いた小説作品との間の通路を初めて開設、漱石研究に新たな一石を投ずる。(本書より)

西研「ツァラトゥストラ ニーチェ」(NHK出版)




山竹伸二「『認められたい』」の正体〜承認不安の時代
」(2011/3/20)



無縁社会とも言われるように、現代では家族や会社、地域のきずなが希薄になり、ただ存在するだけで受け容れてくれるような、承認(親和的承認)の得られる居場所が目に見えて減少しつつある。その一方で、価値観の相対化にともなって、承認(集団的承認)を得るための行動に確信が持てず、空虚な承認のやりとりのみが横行する。これでは、コミュニケーション能力の高い人間だけが承認され、ますます社会に承認不安が広まるばかりである。
だがもし、私たちが誰かを助けるための行為に価値を認め(=一般的承認の想定)、それを遂行することができれば、そうした行為の連鎖は孤立した人々の心に火を灯し、「自分は見捨てられていない」という親和的承認の実感を与えることになるだろう。また人助けをした人々も、単に自己承認できるだけでなく、相手の感謝や周囲の賞賛によって、実際に承認が得られる可能性は高いはずだ。こうして、社会なかで少しずつ相互に承認し合えるきずなが深まっていくなら、現在のような承認不安も払拭されていくのではないだろうか。
そんなに簡単にはいかない、と思うかもしれない。しかし、原理的には十分に可能性があるのだから、私たちはその希望を失うべきではない。
(山竹伸二:本書「おわりに」より)

現象学研究会メンバーの著作 
竹田青嗣×西研による朝日カルチャー講座の様子が紹介されています。